犬は飼い主の胸の内を見抜いている?驚きの調査結果

犬は人から「いい子」などのポジティブな声かけを受けたとき、本当にうれしそうにします。こうした経験は、犬を飼ったことがある人ならおぼえがあるでしょう。しかし、犬が人の言葉の何に反応しているのかは、これまでわかっていませんでした。

人が想像していた以上に、犬は人間の言葉を繊細に受け取っている!

ハンガリーのエドベシュ・ロラーンド大学のアッティラ・アンディクス氏は、機能的磁気共鳴画像(fMRI)装置を用いて、4パターンの飼い主の声に対して、犬の脳のどこが反応しているかを調べました。

4つの内訳は、

①感情をこめた褒め言葉

②感情がこもっていない褒め言葉

③感情をこめた中立的な言葉

④感情がこもっていない中立的な言葉

です。

「中立的」というのがわかりにくい訳語ですが、つまり褒めてもけなしてもいない言葉ということですね。

さて、fMRIで解析した結果、犬の左脳が人間の言語そのものに反応し、右脳が言葉のイントネーションに反応していることがわかりました。

犬の脳は「①感情をこめた褒め言葉」と「②感情がこもっていない褒め言葉」において異なった反応をすることも見えてきました。

4つのうち、「①感情をこめた褒め言葉」を聞かせたときだけ、報酬系と呼ばれる脳内ドーパミン神経系回路が活性化していました。報酬系とは、脳において、欲求が満たされたときに活性化され、快の感覚を与える神経系のことです。

さらに「①感情をこめた褒め言葉」と「③感情をこめた中立的な言葉」を区別していることもわかりました。人間のイントネーションだけでなく、意味にも反応するんですね。

このことから、想像以上に犬は人間の言葉を繊細に受け取っているといえます。よく人と話しているかのように犬としゃべっている人いますが、ひょっとして全部わかってたら、すごいことです?!

さすがにそこまではないでしょうが、今後犬と言葉でコミュニケーションするのが楽しくなるレポートでした。